落し物届奴

昨日の夜の話なんだけど、酔っ払って早く帰って寝たいという状況で深夜の3時前くらいに歩いて帰っていたら、僕より酔っ払ってふらふら歩いている人とすれ違った。
足元がおぼつかないとはこのことを言うのかという感じの歩き方をしていた。
20代半ばでスラックスにワイシャツという仕事帰りの格好をしていて、なぜかバッグも持たずに手ぶらだった。

まあ普通に無視して通り過ぎていったんだけど、そこから100メートルくらいのとこにバッグが落ちているのを発見した。
そばにはガラケーと画面がひび割れたiPhoneが落ちていた。
落し物に遭遇することなんてめったにないのと、さっきの酔っ払いのことなんてすぐ忘れていたので少しの間どこの交番に届けるべきか悩んだ。
自分の記憶では500メートルくらい引き返したところにある交番が一番近いけど、500メートル引き返すくらいなら先に進んだとこにあるちょっと遠い交番でもいいんじゃないかとか思った。
いやでもこのバッグ絶対さっきの酔っ払いのやつやろという考えが一番支配的になった。
なので500メートル引き返した交番なら酔っ払いが歩いっていった方向と同じなのでちょうどいいと思って引き返すことにした。

酔っ払いはさっきの位置から100メートルも進んでないくらいの距離をまだふらふら歩いていた。
バッグを返してあげたらお礼を言いながら、どこかの会社の私有地に足を踏み入れてしまって警報みたいなのが鳴ってしまっていた。

すぐにお別れをして、角を曲がるまで見送っていたけどあの人は無事に帰れているのだろうか。
家まで送ってやったほうが良かったのか。

自分もよく記憶無くすけど、やっぱり他人には面倒みられたくないな。